高岩は、水の黒羽にふさわしい景勝地で、天然の妙をつくした岩が那珂川の清流に臨み、心を洗うものがある。ここには、高岩神社と波切不動尊があり、那珂川で帆かけ船や筏で舟運が行われていた時代、近郊農民の五穀豊穣、船頭さんの無事息災をこの波切不動尊に祈願したという。なお、桧木沢の二ツ滝にもお堂がある。那須与一公が屋島の合戦で扇の的を射ようとした時、波が荒くて狙いが定まらなかったので、波切不動に祈ったところ、御霊験があってか不動の剣が波を切り、みるみる波が鎮まり、見事に的を射落とすことができたと伝えられている。